1個の原子を動かすのに必要な力の大きさ
IBM、「原子1個の移動に必要な力」の測定に成功
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/23/news008.html
移動に必要な力は、その原子が置かれた表面の材質に大きく左右されるため、 この測定技術は原子スケールの半導体設計などに役立つとしている。 米IBMは2月21日、個々の原子の移動に必要な力の測定に初めて成功したと発 表した。独レーゲンスブルク大学との共同研究によるもので、この測定技術が ナノテクノロジーのほか、半導体やストレージが将来原子スケールにまで微小 化した際に役立つと期待している。 同じ原子でも、移動に必要な力は、その原子が置かれた表面の材質によって 大きく変わるという。コバルト原子の場合、滑らかなプラチナの表面上で原子 を動かすには210ピコニュートンの力が必要だが、銅の表面では17ピコニュー トンの力で動かすことができる。 通常の建築などと同様、ナノテクノロジーの世界でも、しっかりとした構造 体を作るには「粘性の高い」原子を活用し、動かしたい部分には、化学的な結 合力の弱い原子を活用することになる。このため、特定の物質の表面上で、あ る原子を動かすために必要な力を測定することは、微小な構造体の設計や構築 を行う際の鍵となるという。 この研究では、原子の移動に必要な力の強さや向きの測定に、原子間力顕微 鏡(AFM)を使用した。研究を説明した動画は、YouTubeに掲載されている。
プラチナの表面に比べて銅の表面ではコバルト原子を動かすのに必要な力は
10分の1以下なんですね。複数個の原子が集まった集合体を動かすときに
必要な力も単純な和にはならなそうで面白そうです。
原子間力顕微鏡
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E9%96%93%E5%8A%9B%E9%A1%95%E5%BE%AE%E9%8F%A1
原子間力顕微鏡の解説はこちらです。