切れてもつながるゴム

切れても、つながる不思議なゴム 仏研究所が開発
http://www.asahi.com/science/update/0221/TKY200802210061.html

 ゴムのような弾性を持つうえ、切ったりちぎったりしても手でしばらく押し
つけるだけでほぼ元通りに戻り、強くひっぱってもちぎれなくなる不思議な新
素材を、仏国立科学研究センター(CNRS)のグループが開発した。ありふ
れた安価な化合物から合成でき、「自己修復」は何度も繰り返せるという。2
1日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 ふつうのゴムは高分子化合物でできているが、この新素材は数種類の低分子
化合物が水素結合という緩やかな結合で複雑につながりあった「超分子」とい
うタイプの物質。破断しても、結合相手がいなくなった水素結合の片割れがし
ばらく表面に残り、自己修復を可能にしているらしい。 
 室温では破断から12時間以上たっても自己修復できた。約15分間押しつ
ければ2倍の長さまで伸ばせるようになり、圧着時間を長くするほど破断前の
性能に近づいた。 
 原料は脂肪酸尿素。すでに200グラム単位で生産でき、シート状やひも
状など様々な形に加工できる。仏化学企業が製品化に動いているという。 
 傷口がひとりでに治るような自己修復機能は、新素材開発の一大テーマだ。
相田卓三・東京大教授(超分子化学)は「修復剤を入れた微小カプセルを素材
に埋め込むなどの手法はすでにあるが、熱も圧力も化学反応も使わずに繰り返
し自己修復できる素材はなかった。科学的にも実用的にも面白い」といってい
る。

切れてから12時間もたったら表面はかなり汚れそうですが、
それでもつくってすごいですね。
水素結合でつくということですが、表面に水とかついても
大丈夫なのでしょうか。