子供の化学物質接触量を減らすためのガイドライン

化学物質:東京都が子ども対象ガイドラインを策定 全国初
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/env/news/20040703k0000m040143000c.html

 子どもの体に合わせた化学物質対策を目指して東京都が定めた「化学物質の
子どもガイドライン」が今月完成する。子ども対象のガイドラインを行政が作
成するのは全国で初めて。都は「化学物質はアレルギーやぜんそくの原因と疑
われている。具体的な対策を示し、子どもと化学物質の接触を減らしていきた
い」と話す。

 子どもは体重1キロ当たりの食事量や呼吸量が大人より多く、化学物質を取
り込みやすい。直接物や手をなめることも多いため、化学物質の影響を受けや
すいとされる。ガイドラインの対象は15歳以下。02年度から策定を始め、
これまでに「鉛編」「室内空気編」「殺虫剤樹木散布編」が完成、現在作成中
の「食事編」で全編がそろう。

 「食事編」は、子どもの食事で化学物質をどれくらい摂取しているかを示し、
摂取を減らす調理法や献立を示した。例えば▽化学物質が脂肪に蓄積しやすい
魚は火を通して脂肪分を落とす▽万一の汚染に備えて食品の種類や産地が偏ら
ないようにする▽無農薬・低農薬野菜を選ぶ−−などだ。

 「鉛編」では、公園などの遊具に鉛入りの塗料を使用しないよう呼びかけた。
塗料業界では無鉛塗料の製品化が一気に進み、鉛入り塗料は市場からほとんど
姿を消した。「室内空気編」では、建築時だけでなく定期的に化学物質の濃度
測定を求めた。子どもの身長に合わせて、低い位置での測定も勧めた。「殺虫
剤樹木散布編」は、学校で殺虫剤散布の際の注意事項を掲載。散布前に目的や
使用薬剤を表示や周辺への立ち入り禁止期間の設定を求めた。

 子どもの視点に立った環境施策は、97年の先進国環境相会合で採択した
「マイアミ宣言」に初めて盛り込まれた。日本では、環境省が子どもの行動調
査などに着手しているが、現在の国の化学物質対策は大人を基準にしている。

 東京都の寺田正敏・有害化学物質対策課長は「強制的な規制ではないが、将
来を担う子どもたちの健康を守るため、できることから取り組むことが必要だ」
と話している。【永山悦子】

毎日新聞 2004年7月3日 3時00分

こういう試みは良いことだと思います。
今後は「なるべく減らす」ということだけでなく、子供でも安全な量がわかっ
てその量で規制できると良いですね。
子供も大丈夫な化学物質量というのは研究されているのかな?
ラットやマウスの成体と子供とで化学物質の影響(LD50など)を比較した実験と
かあるのでしょうか。