音で偽硬貨を判別

ニセ硬貨、音で探せ 警視庁科捜研が鑑定法開発
http://www.asahi.com/national/update/0216/OSK200802160048.html

 たくさんの硬貨のなかから偽のコインを探すため、金属とぶつかって出る
「音」を手がかりにする鑑定法を、警視庁科学捜査研究所の鈴木基嗣(もとつ
ぐ)研究員(32)が開発した。
	:
 鈴木さんは、偽造の多い500円硬貨で、300枚の本物と6〜63枚の偽
物5種類を用意。滑り台から滑らせて真鍮(しん・ちゅう)のブロックに衝突
させ、その音をマイクでコンピューターに取り込んだ=図。振動数を解析した
ところ、本物と偽物に差が表れた。 
 本物そっくりな偽物でも、材料や製造時の圧縮などで硬さや密度が変わり、
振動数の特徴に違いが出るため、識別できる。同じタイプの偽造硬貨は似た振
動数になるため、同じ犯行グループによる製造が推測できるという。
 偽造硬貨鑑定には、顕微鏡での観察や表面の成分分析といった手法があった
が、硬貨が大量だと手が回らない。今回の方法は振動数が瞬時にわかり、解析
時間もわずか数秒ですむ。
 鈴木さんは、大阪大学大学院で応用物理学分野の博士号を取得。九州大学で
博士研究員をしていたが「社会貢献をしたい」と04年に警視庁へ。科捜研は
これまでも、音による鑑定を試みていたが、うまくいかず、鈴木さんに開発を
命じた。国の科学研究費補助金58万円を使って1年半で完成させた。「偽物
はほぼ百%わかる。本物もふつうの摩耗なら間違えない」と鈴木さん。 

本物が磨耗しても問題なく、偽物も指紋のように特徴が出るのが良いですね。
あとこういうキャリアパスもあるのかという事と、廉価に作ったのが
すごいなぁと思いました。