発電できる繊維

ナノワイヤーを利用した「発電できる繊維」
http://wiredvision.jp/news/200802/2008021521.html

  衣服自体が電気を発するという、思いも寄らない技術が現実のものになった
ら、素晴らしいとは思わないだろうか?
  その可能性はある。『Nature』誌に2月14日付で発表された論文によると、
ジョージア工科大学の科学者チームが、ケブラー[米Dupontの商標。引っ張り
強度に優れたアラミド繊維で、プラスチックの補強や防弾チョッキなどに用い
られる]繊維の周りに、酸化亜鉛のナノワイヤーを生やすことに成功したのだ。
ナノワイヤー同士がこすれ合うと電荷を帯び、これが出力電極に送られるとい
う仕組みだ(模式図参照)。
  機械的な圧力を電力に変化させる技術を圧電発電というが、この布地はこの
技術を、自由に加工可能な形態に最も近づけた最新の応用例だ。すでに圧電発
電できる衣服は考案されているが、それらは布地そのものが帯電するのではな
く、ポリマーを布の間にはさむ方法を採用している。
	:
  長さ1センチの繊維2本を使った「ナノジェネレーター」は4ナノアンペア、4
ミリボルトを生み出せるという。将来的には、1平方メートルの繊維が80ミリ
ワットの電力を生み出せると期待されている。

動くことによって充電できる衣類が作れますね。
小林幸子の電飾の衣裳も電線でつながなくても良くなるかな?

男性の方がゲームに勝つと強い快感

男性の方が「ゲームによる快感」が強い:fMRIで脳を分析
http://wiredvision.jp/news/200802/2008020823.html

  スタンフォード大学薬学部の研究チームが最近行なった研究の結果、ビデオ
ゲームによってもたらされるような刺激を受けると、脳内の報酬系は、女性よ
りも男性の方が活性化することが分かった[報酬系とは、欲求が満たされたと
き、あるいは満たされることが分かったときに活性化し、その個体に快の感覚
を与える神経系のこと。ドーパミン神経系とされる]。
  今回の研究で、同チームは男女22人に機能的磁気共鳴画像法(fMRI)装置を接
続し、被験者たちに簡単なゲームをしてもらった。
  使われたゲームは、反射神経を使ってボールを撃ち、領土を増やしていくと
いう、ほぼすべてのビデオゲームの基本要素を備えたシミュレーションゲーム
だ[プレスリリースには、ゲームの動画もある]。
  実験結果によると、ボールを撃つ腕前に関しては男女差はなかったが、でき
るだけ短時間で領土を最大にするという動機付けは、女性よりも男性のほうが
はるかに強かった[男性は、どうしたら領土を増やせるかという仕組みを短期
間で学んだ]。
  さらに、この部位の活性化は、男性がゲームで領土を拡大した量と相関関係
があった[女性においてはこの相関関係はなかった]。
  プレスリリースは、簡潔に、「今回の発見は、コンピューターゲームで領土
を獲得することに成功すると、女性よりも男性の方が大きな満足感を得られる
ことを示している」と説明している。
  このデータに基づく結論は何だろうか?
  ひとつ明らかなのは、男性は狩りがうまいという進化的特質を踏まえれば、
このデータは意外なものではないということだ。いわゆる「殺し屋の本能」が
まだ存在していて、ゲーム中に発揮するチャンスがあると、そうした本能が働
くのだろう。
  不幸なことに、この傾向は同時に、男性の方がこうした報酬に基づく神経科
学的依存――いわゆる「ゲーム中毒」――になりやすい原因にもなっているか
もしれない。
  [プレスリリースによると、2007年のHarris Interactiveの調査では、ゲー
ムに中毒していると感じる男性は、女性の約3倍に上るという。]

研究とゲームは似たところがあるかもしれないことも、男性研究者が
女性研究者に比べて多いことと関係しているのでしょうか?
この実験の場合かなり単純なゲームなので一概に比較できませんが。

音で偽硬貨を判別

ニセ硬貨、音で探せ 警視庁科捜研が鑑定法開発
http://www.asahi.com/national/update/0216/OSK200802160048.html

 たくさんの硬貨のなかから偽のコインを探すため、金属とぶつかって出る
「音」を手がかりにする鑑定法を、警視庁科学捜査研究所の鈴木基嗣(もとつ
ぐ)研究員(32)が開発した。
	:
 鈴木さんは、偽造の多い500円硬貨で、300枚の本物と6〜63枚の偽
物5種類を用意。滑り台から滑らせて真鍮(しん・ちゅう)のブロックに衝突
させ、その音をマイクでコンピューターに取り込んだ=図。振動数を解析した
ところ、本物と偽物に差が表れた。 
 本物そっくりな偽物でも、材料や製造時の圧縮などで硬さや密度が変わり、
振動数の特徴に違いが出るため、識別できる。同じタイプの偽造硬貨は似た振
動数になるため、同じ犯行グループによる製造が推測できるという。
 偽造硬貨鑑定には、顕微鏡での観察や表面の成分分析といった手法があった
が、硬貨が大量だと手が回らない。今回の方法は振動数が瞬時にわかり、解析
時間もわずか数秒ですむ。
 鈴木さんは、大阪大学大学院で応用物理学分野の博士号を取得。九州大学で
博士研究員をしていたが「社会貢献をしたい」と04年に警視庁へ。科捜研は
これまでも、音による鑑定を試みていたが、うまくいかず、鈴木さんに開発を
命じた。国の科学研究費補助金58万円を使って1年半で完成させた。「偽物
はほぼ百%わかる。本物もふつうの摩耗なら間違えない」と鈴木さん。 

本物が磨耗しても問題なく、偽物も指紋のように特徴が出るのが良いですね。
あとこういうキャリアパスもあるのかという事と、廉価に作ったのが
すごいなぁと思いました。

笑い測定機

笑い測定機開発、大爆笑4秒で20「アッハ」 関西大
http://www.asahi.com/science/update/0215/OSK200802150063.html

 笑いの度合いを数値化し、アッハ(aH)という単位で表す「笑い測定機」
を関西大の木村洋二教授(コミュニケーション論)と大学院修士課程2年の降
旗(ふりはた)真司さんの研究チームが開発した。笑いは健康にいいといわれ
るが、それを科学的に検証するために役立てたいという。 
 ほお、横隔膜、腹筋の周辺の皮膚にセンサーを張り付け、1秒に3千回の頻
度で、筋肉を動かすときに発生する微弱な電気(筋電位)を測定する。これを
パソコンに取り込み、独自開発の専用ソフトで解析し、笑いの程度を判定する。
心から笑っていない人を見破ることもできるという。木村教授によると、大爆
笑は1秒あたり5アッハほどで、これが4秒続くと20アッハになる。 

笑うときだけ特有の現象を見つけて、どれだけ笑ったか
数値化できるようになったのはすごいですね。

畳の香りで集中力アップ

頭のいい子に育てたいなら子供部屋は“和室”にしろ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080215-00000008-gen-ent

北九州市立大の森田洋准教授(生物資源工学)の研究で、畳に使われるイグサ
が子どもの集中力アップに効果があることが分かった。調査の対象者は中学1
年生と小学5年生の計323人。畳を敷いた教室と通常の教室で、数学の問題を30
分間に何問解けるかを調べたところ――。
 結果は、普通の教室より畳の部屋での解答率の方が、平均で14.4%増。学
年別でみると、小5は24.3%で、中1の12.4%と比べて2倍近い伸びがみられ
たという。
 森田准教授の分析によると、イグサには森林の木々が発散しているフィトン
チッドやバニラに含まれるバニリンなどの香り成分が含まれている。どちらも
リラックス効果の香りとして親しまれていて、両方を兼ね備えたイグサはイチ
押しなんだとか。

この実験は普通の部屋でも畳の部屋で机と椅子で行ったんでしょうか。
畳の部屋で机と椅子だとなんだか落ち着かないような、、、
でも畳の部屋では床に座るとかだとその影響がでちゃうからなぁ。
子供に効くということですが大人はどうなんでしょうね。
畳の部屋の香りはすぐに消えてしまうから、畳の香りの実際の成分が
含まれる芳香剤とかルームスプレーとかを発売して欲しいです。

人間の膝で発電

「人力発電」歩くだけで携帯10台分 平均出力5ワット 
http://www.asahi.com/science/update/0207/TKY200802070397.html

走ったり歩いたりする際、ひざにかかる力の一部を吸収して電気に変える人力
発電装置を、カナダと米国の研究チームが開発した。平均出力は5ワットに達
し、携帯電話なら約10台を一度に動かすことができるという。発電設備のな
い場所で電力供給するのに役立つかもしれない。

膝に負担がかかりすぎて足を悪くする予防にもなるといいですね。

膝発電は意外と効率的
http://tftf-sawaki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_e4d7.html

こちらで詳しい解説がされています。

フェムト秒レーザーを用いた物質加工の産業化

極小世界の「レーザー彫刻刀」 産業化に向けて前進
http://www.asahi.com/science/update/0204/TKY200802040342.html

 フェムト秒(フェムトは1000兆分の1)という極めて短い時間に発光す
る特殊なレーザー光の産業化に向けて、理化学研究所産業技術総合研究所な
どのグループが大きく前進する技術を開発した。4日、発表した。熱を加えず
に原子と原子の結合を切り離す、いわば原子の世界の「彫刻刀」で、物の表面
を自在に加工する次世代技術として期待されている。 
 この「フェムト秒レーザー」は実際に、微細加工などへの応用が一部始まっ
ている。だが、電気からレーザー光を作るエネルギー効率が約0.5%と低く、
産業化の障壁になっていた。 
 グループは、レーザー光の増幅にイッテルビウム結晶や独自開発した反射率
の極めて高い鏡を使うことで、効率を10倍以上に高めた。

レーザーの効率が10倍以上上がったというのはすごいですね。
光を使う技術なのでこの「レーザー彫刻刀」の加工のサイズとしては
数100nm(サブミクロン)程度ですが、いろいろな素材を加工できるのは
応用範囲が広そうです。
あとはこのレーザーの値段が下がってくれると嬉しいですね。